以下の報告によると、2020年2月から2022年5月の間に、100万人のアメリカ人が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)で死亡し、出生時平均余命が3.08年減少したとのこと。推定される経済損失は、なんと3兆5,700億ドル(1ドル=136円として約489兆円)。
Assessing the impact of one million COVID-19 deaths in America: economic and life expectancy losses - Scientific Reports
Between February 2020 and May 2022, one million Americans have died of COVID-19. To determine the contribution of those deaths to all-cause mortality in terms o...
一方、日本においては、マスクの着用、3密の回避といった感染対策が社会に広く受け入れられきたので、新型コロナによる死者は、人口比でみてアメリカの5分の1程度に抑えられています。
アメリカより遥かに高齢化率の高い日本で、もしアメリカと同程度の感染対策しか行われなければ、被害はより甚大なものになっていたでしょう。
日本はこれから、各所でマスク着用が「個人の判断」になるなど、感染対策を緩める方向に進むことは間違いないなさそうです。しかし、以下の記事で紹介した通り、まだまだ日本には新型コロナに感染していない人が大勢いるため、これから初めて感染し、その中から重症化・死亡する人が出てくることは間違いないように思われます。
アメリカなど諸外国のコロナ感染状況が落ち着ているように見えるのは、すでに大半がコロナに感染し、脆弱な人の多くが亡くなってしまったせいでしょう。それでもコロナ死者は、継続的に出続けています。
まだまだ未感染の人が多い日本で、急に諸外国のように「コロナ前に近い社会」を目指せば、被害は拡大してしまいます。急速に感染対策を緩和するのではなく、状況をみながら少しずつ緩和するべきだと思われます。
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