中国政府、突如「ゼロコロナ政策」を緩和。このままでは感染が広がり、多くの死者が出る。

これまで「ゼロコロナ政策」を続けていた中国政府が、突如緩和する方向に舵をきりました。これにより、200万人を超える死者が出るとの予測もあります。

「ゼロコロナ」緩和、中国で感染急増か-死者200万人超との推計も
新型コロナウイルスを徹底的に抑え込む「ゼロコロナ」政策を突如緩和した中国には今後、難題が控えている。感染者の急増が見込まれ、死者は200万人を超えるとの予測もある。

ゼロコロナ政策を続けてきた中国は、主に以下の2点で他国と状況が大きく異なります。

  • これまで市民が新型コロナウイルスに晒されておらず、未感染者で免疫を持たない人の割合が高い。
  • 世界中で接種されており、効果が高いファイザーもしくはモデルナ製のmRNAワクチンではなく、中国製の不活化ワクチンを接種している。しかも、高齢者のワクチン接種率が低い。

こうした状況を考えれば、急に制限を緩和すれば感染が爆発的に広がることは必定でしょう。病院に患者が溢れ、多数の死者が出ることは確実だと思われます。

こうした事態を避けるため、地域や対象を限定して徐々に緩和する政策をとるのかとも思われましたが、どうも急速に制限を緩和しているようです。中国政府としては、多数の死者が出ても諸外国と同等の感染率までもっていくほうが、政治・経済では有利だと考えているように見えます。オミクロンになって肺炎になる人、重症化する人の割合は下がったと言われていますが、ワクチン未接種の人が感染した場合は、起源株の頃と同程度に肺炎になる、という話も聞こえてきます。中国製ワクチンの有効性ははっきりとしませんが、mRNAワクチンに比べて肺炎・重症化を抑える効果が低いことは明らかなようです。研究者の中には、中国製の不活化ワクチンが、逆に感染を促進させる可能性を指摘する人までいます。

こうした状況を考えあわせれば、中国政府の急な方針転換により、多くの人が苦しみ、命を落とすことになってしまいそうです。また、世界とは異なるワクチンを打っている中国で新型コロナが蔓延することで、別の地域では発生しえない変異株が出てくる、といったことも考えられます。中国政府は、非常に危険な判断をしたと思います。

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