名古屋工業大学の平田晃正教授らのグループによると、インフルエンザに感染した人に比べて、新型コロナウイルスに感染した人の方が、一定期間経っても、せき、呼吸困難、味覚・嗅覚障害で受診する割合が大幅に高いことが分かったとのこと。
レセプトデータを用いたCOVID-19後遺症に関する後ろ向きコホート研究 (3) ～第６波 vs インフルエンザ～ | COVID-19 AI・シミュレーションプロジェクト
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インフルエンザの後遺症については、コロナ禍前、2019年1月から3月までの29万人のレセプトデータを用い、感染者・非感染者それぞれが医療機関を受診する割合の違いを比べています。その結果、年間の医療費が20万円以下の、重い持病が無いとみられる人たちで、インフルエンザ感染後にせきや頭痛で受診する人の割合は、インフルエンザに感染していない人に比べて1.8倍、そのほか、倦怠感などで受診する人の割合は差なかったとのこと。
一方、新型コロナの後遺症について、2021年1月から3月までのレセプトデータを用いて同様の比較を行ったところ、せきで受診するリスクは8.20倍、呼吸困難は7.92倍、味覚や嗅覚の障害は5.97倍、倦怠感は3.64倍、頭痛は2.87倍など、インフルエンザと比べて大幅に高かったということです。
「新型コロナはインフルエンザや風邪と変わらない」などと言う人もいますが、後遺症だけみても大きく違うと思える結果です。これほどの違いがあるのですから、思考力・体力に対して長期的な影響が残らないか気になります。とくに、ワクチン接種率の低い子供が感染した場合、急性症状は軽く済んだとしても、後遺症が後の人生に大きな影響を与えることにならないか心配です。
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