妊娠中の母親に新型コロナワクチンを接種すると、乳児の感染/入院リスクを下げるという研究結果(カナダ)。

以下の研究によると、妊娠中の女性にmRNA新型コロナワクチンを接種すると、その女性から産まれた乳児が感染・入院する割合が下がったとのこと。

Maternal mRNA covid-19 vaccination during pregnancy and delta or omicron infection or hospital admission in infants: test negative design study
Objective To estimate the effectiveness of maternal mRNA covid-19 vaccination during pregnancy against delta and omicron severe acute respiratory syndrome coron...

妊婦が新型コロナに感染すると重症化するリスクが高いので、以前からワクチン接種が強く推奨されています。加えて、新型コロナワクチンを接種すると、さい帯血や母乳中にも新型コロナウイルスに対する抗体がみられることから、乳児を新型コロナから守る効果があるだろうと言われていました。今回の研究で、実際に効果があることが示されたと言えるでしょう。

以下、概要の結果・結論部分のDeepL翻訳です。

結果
デルタ99例(対照4365例)、オミクロン1501例(対照4847例)を含む8809人の乳児が適格基準を満たした。
母体2回接種による乳児のワクチン効果は、デルタ感染に対して95%(95%信頼区間88%~98%)、デルタによる乳児入院に対して97%(73%~100%)、オミクロン感染に対して45%(37%~53%)、オミクロンによる入院に対して53%(39%~64%)であった。
3回接種の場合のワクチン効果は,オミクロン感染に対して73%(61%~80%),オミクロンによる入院に対して80%(64%~89%)であった.
乳児のオミクロン感染に対する2回接種のワクチン効果は,第1期(47%(31%~59%)),第2期(37%(24%~47%))に比べ,第3期(53%(42%~62%))の2回接種で最も高かった.
乳児のオミクロン感染に対する2回接種のワクチン効果は,出生から8週までの57%(44%~66%)から,生後16週以降は40%(21%~54%)に減少した.

結論
妊娠中の母親による2回目のワクチン接種は,生後6カ月間の乳児のデルタ感染およびオミクロン感染と入院に対して高い効果を示し,中等度の効果を示した.
3回目のワクチン接種により,オミクロンに対する防御が強化された.2 回接種の効果は妊娠 3 ヵ月目の母体接種で最も高く,生後 8 週を過ぎると効果は低下した.

https://www.bmj.com/content/380/bmj-2022-074035

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