中国が、解析企業に対して新型コロナのゲノム配列解析を行わないよう通知した、という報道が流れています。
中国内で変異株が発生した場合に、国内外から批判されるのを避けるため、隠そうとしているのでしょう。ひどい話です。
中国では感染爆発が続いており、12月1日から20日までに2億5000万人が新型コロナウイルスに感染したとの内部資料も流出しています。これほど急激に感染者が増えたのは、「ゼロコロナ政策」によって免疫を持つ人が少ないことに加え、中国製ワクチンの接種率が低く、しかもファイザーやモデルナのmRNAワクチンに比べて感染予防効果が低いことが原因でしょう。中国の著名人が相次いで「病死」していたり、火葬場に霊柩車の行列ができていたりといった報道もあり、ひどい状況となっているようです。
これほどのペースで感染が広がれば、他国とはワクチンが異なることもあり、他地域では見られない新しい変異株が中国から出てくることは十分に考えられます。もし危険な変異株が出現すれば、再びパンデミックとなりかねません。
中国は1月21日~27日が、春節に伴う連休になります。なので、中国政府が禁止しなければ、日本を訪れたいという中国人もいるでしょう。しかし、中国政府が感染者数だけでなく変異株の発生も隠そうといている状況では、絶対に受け入れるべきではありません。リスクが大きすぎます。
(27日追記)「中国からの入国時に検査を義務付け」とのことだが…
日本政府は中国からの入国時に検査キットでの陰性確認を義務付ける方向で調整しているとのこと。
「検査を義務付ける」ということは「検査すれば入国できる」わけで、効果は限定的でしょう。入国時に抗原検査を義務付けたとしても、偽陰性によるすり抜けは発生するので。もしPCR検査を義務付けたとしても、やはりすり抜けは発生します。もちろん、できるだけ陽性者をブロックして流入する数を減らせば、国内での蔓延を遅らせる効果はあるでしょうけど。
もし、入国時検査を義務付けることで春節の中国人観光客も受け入れるということになれば、中国で危険な変異株が発生した場合、あまり間をおかずに日本でも蔓延するということになりそうです。もちろん、いつまでも中国人観光客を受け入れないというわけにはいかないでしょうが、感染爆発が続く中国で「変異株のゲノム解析を禁止」などということが行われている間は、やはり中国からの観光客を受け入れるのはリスクが大きいように思います。
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