20歳未満の新型コロナ死者、今年1月~8月で41人。5~11歳の死者は全てワクチン未接種。

国立感染症研究所(NIID)より、『新型コロナウイルス感染後の20歳未満の死亡例に関する積極的疫学調査(第一報)』が公開されました。

新型コロナウイルス感染後の20歳未満の死亡例に関する積極的疫学調査(第一報):2022年8月31日現在

ポイントは以下の通り。

  • 2022年1月1日~2022年8月31日の、SARS-CoV-2感染後の20歳未満の急性期の死亡例は計41例。
  • 年齢:0歳8例(20%)、1-4歳10例(24%)、5-11歳17例(41%)、12-19歳5例(12%)、不明1例(2%)
  • 性別:男性23例(56%)、女性18例(44%)
  • 基礎疾患:あり18例(44%)、なし17例(41%)、不明6例(15%)
  • 実地調査が行われたのは32例、うち明らかな内因性死亡は29例。
  • この29例のうち、5歳以上の15例が新型コロナワクチン接種対象年齢であった。そのうち未接種が13例(87%)、2回接種が2例(13%)。接種を受けた2例はともに12歳以上であり、発症日は、最終接種日から最低3ヶ月を経過していた。
  • 死亡に至る主な経緯は、循環器系の異常7例(24%:心筋炎、不整脈等)、中枢神経系の異常7例(24%:急性脳症等)、呼吸器系の異常3例(10%:肺炎、細菌性肺炎等)、その他6例(21%:多臓器不全等)、原因不明6例(21%)であった。急性脳症等の中枢神経系の異常、心筋炎や不整脈等の循環器系の異常によって急激な経過を辿った症例があった。
  • 発症日は、29例のうち26例について得られ、発症から死亡までの日数が、中央値4日(範囲:0-74日)、内訳は0-2日が8例(31%)、3-6日が11例(42%)、7日以上が7例(27%)であった。

発症から死亡までの日数の中央値が4日、肺炎よりも中枢神経系・循環器系の異常により、発症から短い期間で悪化して亡くなっている例が多いようです。急激に悪化した場合は救命が難しいでしょうし、助かっても後遺症が残る確率が高いでしょう。やはり、子供にも新型コロナワクチンを接種して、重症化リスクを下げることが重要だと思われます。

コメント