オミクロン株対応ワクチンの接種間隔が5か月から3か月に短縮されました。
このニュースを見た「反ワクチン派」などが、「3か月に1回ワクチンを打つなんてとんでもない!やはりワクチンメーカーの陰謀だ!」などと騒いでいるようです。
しかし「今後、新型コロナワクチンは3か月に1回接種することになった」というのは勘違いです。これまで、新型コロナワクチンを接種するには、前回接種から5か月以上の間隔をあける必要がありました。このルールだと、「オミクロン株対応ワクチン」の接種までに時間がかかってしまう人が出てきてしまいます。特に、多くの高齢者は7~8月に4回目の接種を受けているので、早くて12月、遅ければ来年の1月以降、ということになります。これでは次の「第8波」に間に合わない可能性があるため、3か月あければ接種できる、というルールになっただけです。別に、3か月ごとにワクチンを接種するわけではありません。
では、今後どのぐらいの間隔で新型コロナワクチンが接種されていくのかについてですが、そんなこと分かるわけがありません。次にどんな変異株が出てくるのか分かりませんし、それにより、どれほど発症者・重症者が発生し、医療がひっ迫するかも未知数です。状況をみつつ、科学的な知見に基づいて判断しつづけるしかありません。
今のオミクロンの感染力、病毒性から大きく変わらない状況が続くなら、そんなに頻繁にコロナワクチンを打つことにはならないでしょう。インフルエンザと同様、年1回の接種ということになるかもしれません。高齢者のみ、年2回などといった判断がされる可能性もあるでしょう。
一方、もし感染力や病毒性が強い変異株が流行するようなことがあれば、さらに改良したワクチンが開発されるでしょうし、できるだけ早く広い年代に接種していく、ということが行われる可能性だってあります。
結局、何が起こるかなんて正確には分からないので、半年後、1年後どのような接種間隔が適当なのかも現時点で分かるはずもありません。どうも「コロナワクチンは陰謀」といった話を信じる人達は、こうした「未来は不確定」だという事実を直視することが耐えられないようです。なので、「イベルメクチンさえ飲めば、新型コロナは重症化しない。それどころか、がんさえ治る。」といった「未来の不安を払拭してくれる万能性」を示すニセ医療デマを信じてしまうのでしょう。「救世主が輝かしい未来を保証してくれる」と主張するカルト宗教を信じる人たちと同じ心理なのだと思われます。
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