21日、岸田総理が新型コロナウイルスに感染したと発表されました。
岸田総理は12日に4回目のワクチン接種を受けていたことから、反ワクチン派がSNSなどで「やはりワクチン接種には意味が無い」などと書いています。中には「ワクチン接種でコロナになりやすくなる」「ワクチン接種によりコロナ陽性になる」といった「トンデモ言説」まで見られます。
もちろん、こうした話はデマです。そもそも新型コロナワクチンを接種したからといって、絶対に新型コロナウイルスに感染しないというわけではありません。それでも、新型コロナワクチンの接種により感染・発症・重症化・死亡する確率が下がることは、多くの研究から明らかです。確かにオミクロンは、それ以前に流行した株より、ワクチンを打っていても感染・発症してしまう確率は上がっています。一方で、接種者を重症化・死亡から守る効果は高いレベルで保たれています。
実際、アメリカでオミクロンが流行しはじめた2021年12月に、3回目接種を受けた人にくらべ、未接種の人の死亡率が97倍だったというニュースもありました。
これは効果が一時的に上振れした可能性もありますが、それにしても97倍もの差が見られたということですから、ワクチンの追加接種が極めて高い効果を上げているというのは疑う余地もないでしょう。
なお、新型コロナにより多くの死者を出したアメリカなど海外各国では、未接種者で新型コロナウイルスに対して脆弱な人の多くは既に重症化・死亡したと考えられ、今となっては単純に死亡率の比較だけではワクチンの効果は計れない状態になっています。
「岸田総理は4回目接種して日が浅いのに陽性になったんだから、ワクチンに意味は無い」などと言う人もいますが、これも間違っています。追加接種から日が浅いからこそ、まだ抗体が増えておらず、効果が十分に出ていなかったと考えられます。
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