1月20日に、厚生労働省からHPVワクチンの実施状況が公表されています。
https://www.mhlw.go.jp/content/10601000/001039949.pdf
子宮頸がんなどを予防するHPVワクチンの接種率については、80%を超える国も少なくない中、日本では2014年ごろから数パーセント未満という状況が何年も続いていました。これは、「反ワクチン派」が「HPVワクチンで酷い副反応が出ている」というデマを流した影響です。マスコミも、このデマを大々的に取り上げ、厚労省までもが影響をうけて、HPVワクチン接種の「積極的勧奨」をやめてしまいました。この影響で、ワクチンを打っていれば防げた子宮頸がんによる死者が、将来、1万人以上出るとも言われています。死者だけではなく、子宮頸がんにより子供を産めなくなる女性も多数出るでしょう。この被害を小さくするには、他国と同じレベルに接種率を上げるしかありません。
幸い、厚生労働省がHPVワクチンの接種を再び勧奨するようになったこと、そして「HPVワクチンは危険なワクチン」というのがデマであり、そのような主張を行うのは「反ワクチン」思想の異常者だけであるという認識が広まったこともあり、1回目の接種実施率が30%を超えてきました。接種率が低い間に対象年齢を過ぎてしまった人に対する、無料の「キャッチアップ接種」を受ける人も増えています。まだまだ海外の接種率には及びませんが、良い傾向であると言えるでしょう。
とはいえ、反ワクチン派は今もHPVワクチン接種に対する恐怖を煽るという許し難い悪行を続けており、それに影響されて打たない人も多いと思われます。HPVワクチンに対する正しい認識が広がり、命を落としてしまう女性、子供を産めなくなってしまう女性が1人でも減って欲しいと思います。
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